こんな嬉しい事があるなんて私は思ってなかったから
これが夢見たみたいに思えてきた。

少し前まで名前もしらなくて接点もなかった先輩と
こんなたのしく喋れちゃって
私は、「今日は最高の日だ!!!」と思った。

でも、この休み時間が終わってしまったら話すことがなくなるのだろう。
そして先輩はこの休み時間が夢だったかのように私を忘れてしまうのだろう。
そしたら先輩は私と会っても何も感じることなく・・・月日がどんどん過ぎていって
先輩は卒業して大学行ったり、働いたりするのだろう・・・

そんなこと考えてたらさびしくなってきてさっきまでの嬉しい気持ちが
どんどんさびしい気持ちになってきた。

私がため息をついたら隼先輩が私の頭をなでながら言った。
「明日の休み時間屋上に来い。雨が降ってたら屋上のドアの所で待ってろ。」

それだけ言って先輩は職員室を出て行った。
私は自分の顔が熱いのに気がついた。
たぶん顔が真っ赤だろう。

屋上に呼ばれるなんて思ってもいなかったからだ。
私は嬉しくて嬉しくて仕方がなかった―。