何故なの?祐治…。やっと逢えたのが…今なの?


唖然とする私を挟んで、祐治と謙吾。


『君…システムメンテの…』

『総務課長…』


謙吾は毎月メンテの後に、別館の総務へ確認の印鑑を貰いにいって、祐治とは顔見知りだった…。


最悪。


どちらも終わった事だとしても。


『理沙…何してる?』
祐治は私を強く引き寄せた。

謙吾は唖然として…

『好きな人がいるって…この人がそうなのか?』


祐治に迷惑がかかるから…何も言えない。


祐治の手をそっと離して…

『何でもないんです…』


祐治…そんな目で見ないでよ。やっと逢えたのが何故今なの?

『送るよ…』

祐治は私を強引に引っ張って歩きだした。


謙吾…ゴメン。

振りかえる事は出来なかった。