いつかどこかで…

『理沙…1人で苦しむなよ。話して…頼む。』

優しく何度もキスして…見つめる謙吾…。

私は魔法が解けたように…口を開くことが出来た。



『…妊娠したの…謙吾…。謙吾かもしれないって…ごめんね。でも…ゴメン。私どうしたらいいのか…わからないの…』


謙吾はしばらく言葉を失った。

祐治でも謙吾でも生みたい。もし…もし謙吾の子なら謙吾は喜ぶだろうな…なんてのは私のエゴ?


『理沙…1人で悩んでたのか?早く話してくれたらよかったのに…』

私の身体をふわりと抱いた。


しばらく沈黙の後に…


『奴には話した?』


私は黙って首を振った。


『理沙、俺に先に話してくれたんだね…。理沙…俺の子かもしれないって気持ちが強かったんだ。』



私を強く抱き締めた。


『理沙。俺の子だよ…絶対に。そう信じさせてくれ。俺と一緒に暮らそう…理沙。お願いだ』


『祐治の子だったら?ダメよ。そんな事は出来ない…』

謙吾の身体を押して離そうとした。


『俺に先に話してくれた。それが理沙の本当の気持ちだよ!頼むよ…気付いてくれ…』


強い力から逃れる事が出来ない…。