いつかどこかで…

はっきりさせたくて…産婦人科へ行った。

待合室では、赤ちゃんを抱っこしたママと並んで…。
見知らぬ私を見て…じっと見つめる可愛い瞳。

私の髪を掴むその小さな手をそっと握った、

小さくて、何だか汗かいてるような…濡れた手のひら。

名前を呼ばれて検査結果を聞く。

なんだか…もう。自分のなかに新しい命が宿っているって…間違いなく…。


『おめでとうございます…四週目ですね。』



………………


夜、会社の前から謙吾が電話してきた。


『ごめんね…早退したの。』

心配してくれる謙吾の声に…私は泣いてしまった。謙吾に悟られる前に急いで電話を切った。



ベッドに潜り込んで朝まで眠れなかった。


祐治の子なら?生みたい

謙吾なら?…生みたい。


どちらの子でも生みたい。

結婚は出来なくても。


もしも謙吾の子なら、謙吾は喜ぶだろう。でも、違えばまた謙吾を深く傷つける。


このことは…話せない。二人には。