いつかどこかで…

旅館でネコさん受け取って、謙吾の車に戻った。もう夕方…。


『なんだ。小さいぬいぐるみだなっ。俺ならもっとでかいの買ってやる』


膝に乗せて頭を撫でてあげた。

『さ。帰ろう。ムナクソ悪い旅館だ。あっちに着く頃は夜かな。いや、もっと遅くなるな。あの砂利道にまた寄るから。』


知らん顔でネコを撫でる私をコツンと叩いて。車は走りだす。


『飯おごれよ。』

『ラーメンね』


『おっ。やった!…砂利道は…寄る?』


『寄りませんっ』


『ちえっ』


辺りはどんどん暗くなっていった。



祐治と過ごした旅館はあっという間に見えなくなっていった。