いつかどこかで…

祐治に送ってもらって、家に帰ったら…予想通、母はご機嫌斜め。


もう手伝う事などあるはずもなく。


『理沙…お風呂入りなさい。お蕎麦食べるよ』


部屋に入りお風呂の用意をする。


11時半…。もうすぐ年越し。


部屋を出ようとした時に携帯が鳴った。

謙吾だった。


『理沙!家の前に出てきて!』


母に恐る恐る…

『ちょっと…家の前に友達が…』


溜め息ついて
『友達〜?再婚してくれる人じゃないの?もう…』


そう言いながらも、母は伊達巻をパックに入れてさしだした。



『謙吾…』


『理沙…。一緒に年越ししよう』


私は黙って車に乗った。


家の近くに停めたままの車で二人。


私が差し出した伊達巻を、喜んで。


『うわ。理沙!嬉しい!マジで?え?お母さんの?…ま、いっか』


パクパク食べて。一つは私の口に放り込んだ。


『理沙!歳を越すよ…』

『あ。あと…あ。』

00:00


謙吾の唇が私にかさなった。


『明けまして…おめでとう。理沙…』

『おめでとう…謙吾』