「うん」 久はうなずく。 俺が傘を持って、歩き出すと 久が喋り出した。 「友浩と、これで・・両想い、なんだよね」 「これで、っていうか・・ずっと、な」 俺が訂正すると「そ、そうか」と 納得をする。 「好きだぜ?」 「し、知ってる」 どこか照れ隠しの様に 久は、恥ずかしそうにうつむきながら 俺に言う。 これから、知っていけばいい。 どちらも一目惚れなんて これは運命なんだし。 あぁ、愛おしくてたまらない。