「へー…。楓も大胆な行動に出たね。」


美里は目を見開いて言った。


授業も終わり、帰り道に楓のことやお姉ちゃんのことを全て美里に話した。


「なんかタイミング合わせたみたいに色んなことが起きたからさ…もー分けわかんない!!」


私が半ばヤケクソになりながら言っているのを美里は苦笑いしながら見ている。

「楓のことはとりあえずおいといて…夢は最近さ準さんとはどうなの?」


準──…。
最近連絡すら取っていない。
私…準のこと本当に好きなのかな…?


自分の気持ちがはっきりしなくなっていっている。


「うーん…。全然かな。」


「そっか…。」


美里は少し残念そうに言った。


でもね?
準のキスの感触がまだ唇に残っている。
あの…唇に優しく触れるようなキスが忘れられない。


私どうしたの…?
まるで自分の心が自分のものじゃないみたいに分からない。