「じゅ…準。どうしてここに?」

「なんとなく…。」

ひどくつまらなそうな顔をした。

笑わないんだね…。

私は準の笑った顔が見たいと思った。思ってしまった。

「それよりさ…。」

「何…?」

準は私に近づいて来た。

私は一歩後ずさる。

女子トイレは1番端にあったため3歩で壁についてしまった。

準はまだ近づいてくる。

そして顔を寄せる。

30センチも開いてない…。
「あの…近いんですけど。」

「俺のこと嫌いなの…?

さっきから目が合うたびに反らすけど…。」

「え…?」

「けっこう傷つくんだけど…。」

私は意外な言葉にあぜんとていた。

「嫌い…?」

私は首を横に勢いよく振った。

「そう言うわけじゃないんです。

ただ恥ずかしくて…。」