秘密なこと

「うん…わかった。木下さんには関わらないようにするね。

ありがとう。」


すると…

「あの、……LIR」

中山君に声をかけられた。

周りの席の子達は
“キャー!!王子がLIRに話しかけた!!

まさに『姫と王子』!!”

とか言って盛り上がってる。



悪いけど、私はそんな気分じゃない。


「……どうかしたの?中山君。」


「あ…さっき明里と何話してたの?」


「……別に。

…気になるの?」


「いや!!明里が失礼なこと言ってないかと思って…」


「大丈夫だよ!!だから気にしないで!!」

そう言って私は、中山君にとびっきりの“嘘”の笑顔を向けた。