「あの笑顔を引き出したのは…俺じゃないのか…」

グッと亮さんが拳を作っていたなんて知らずに――。


パシャ!!

「良いね、LIR!!今まで以上にいい顔してる!!」

撮影はいつも通りに進んだ。


半分程撮り終えたところで休憩を入れてくださった。

「ふう〜」
私は廊下にある自販機で紅茶を買い、近くにあるベンチに座った。

「お!!LIR、お疲れ!!」


「あっ、亮さん!!お疲れ様です♪」


「LIR、本当に今日いい顔してるよ!!

何か…良いことあったのか?」


「良いこと……

まぁありましたね♪1人の男の子に救われたというか…」

自然と顔が緩む。