秘密なこと

「『他の男なんて見るなよ……お前は俺の…だろ?』」

雅也は指に絡めた髪を口元に運んで、髪にキスをした。


「………」

顔が熱くなる。

手にはココアのカップがあるから、顔を隠すことすらできない。


「…何だこれ……。めっちゃ照れるんだけど…」

雅也は顔を隠しながら椅子の背もたれに寄りかかった。


「…う、うん…」

私も下を向くしかなかった。


二人の間に妙な空気が流れる…


「で…杉田はどこに行きたい?」