「家出の理由って…親?」



「うん…。本人から聞いた訳ぢゃないの…。あげはの体を見ればわかるんだけど…。あげはね、親から虐待受けてたのよ。体に無数の傷、そしてタバコを押し付けられた後がある。
父親なのか母親なのか、どっちから受けてたかはわからない。だけど多分父親よ。」



虐待…。
俺はチラッと服をめくった。

背中には無数の跡。
今も残ってるくらいだ、相当の回数だろう。



「あげは…人を信用しなかった。当たり前よね…。

多分あげはは自分で生きる道を探して家を出た。
自分を捨てた。


だからね、キミは凄いよ。
まず笑わなかったから。




あげはの過去。
聞いた限りではまだある気がする。


あげはは強いふりをしてる。
じゃなきゃ生きていけないんだ。
自分を守るため…。



「だからさ、あげははキミに心を開いてきてる。
あげはに光をくれたのねキミ…。

ね、あげはに惚れてる?」



「わかんないっす…
でも俺はあげはを守りたい。あげはを変えたい。」




「そう…。キミにあげはを任せるわ。キミイケメンだしね♪」




ガシガシと頭を撫でる由衣さん…。



いてえ…。
力がつえー。