ギュッ…。。


え…?あげは…今手握った?



かすかにあげはの手が俺の手を握り返した気がした。



「あげは…?あげは!」



「……んッ…」


動いた。


「あげは!あげは!」

必死に呼びかける。
それに答えるかのようにあげはも必死に口を動かした。


やっとだ…。
やっとあげはが帰ってくるんだ…。

そして…、、、


「…じッんッ……」





2ヶ月ぶりに…
掠れた小さなあげはの声が…
聞こえた。


仁と俺の名前を…



呼んだ。