[完]太陽の君に恋をした。。。黒姫×金龍総長

「おい、仁~どうした?」


仁。(ジン)
コイツの名前か…。

何故かこの時、めったに名前なんか気にしないあたしが、コイツの名前には反応した。



残りのふたりが金髪のほうにやってくると、茶髪の短髪の奴があたしを見て目を見開いた。



「って、この子黒姫じゃん…!!!」



「あ、本当だ!!黒姫に会えるなんてすげえ…
同じ学校だったのかよ!?やっぱ可愛いなぁ。」



あたしのこと、やっぱ知っているんだ。
つか、黒髪の男、近よりすぎ…。


というより、なんだこいつら…。




「ふーん。おめぇが…黒姫か。」


金髪頭は、なぜかニヤニヤしてあたしを見ていた。




なんだよ。
おかしな連中だな…



そう思っていると、


ブンッ!


風を切った音とともに、
拳が飛んできた。



やっぱりこうなるんだ。




あたしはそれをひょいっと交わし、そのまま金髪めがけて拳を突き出した。




「…ック。」



それを金髪頭は、見事に手の平で受け止めた。



お…。この金髪、力も強いけどスピードも速い。




「さすが黒姫だなっ
すげぇよ。おめぇ。」


金髪はそう言うとフッと笑い、拳を下ろして煙草を吸い出した。

茶髪と黒髪は、あたしたちのやりとりを見て呆然としていた。



「潰さないんだ?」



てっきりケンカ売ってきたと思ったけど…


こいつ何者?



ケンカも強そうだし、
やたら笑顔が眩しい。

髪色も太陽みたいに眩しいけど…。



あたしがキョトンとしてると、興奮したように茶髪と黒髪が近付いてきた。




「さすが黒姫だなっ。
仁のパンチを簡単によけたよ。」

なんだそれ…。

「まじだぁ~。噂どうり可愛くて強い。まさに黒姫」






「黒姫の実力試しただけだよ。俺は無駄なケンカはしない。おめぇは、たいした奴だしな。」



へぇ~。
なんかこいつ、今までケンカしてきた奴と違う。