やっと笑いの収まった秋先輩と山田一郎さんの病室へ急いだ。





急いでるのは秋先輩が早く終わらして、アイスが食べたいからだそうだ。





急いでいるかいもあって、病室前にはすぐついた。





「秋先輩、初対面なんですよね、いきなり初対面の人が来たら、山田さんビックリするんじゃないですか?」




さっきまで思っていたことを口にする。





「あ〜…そうやった、まぁ何となるやろ」





何てお気楽な、と思いながら秋先輩を見る。





「ほな、行こか☆」





秋先輩に促され、病室へと入って行った。





中は4人部屋で山田さんは一番右奥の所にいた。





「あの、山田さんですよね…?」





「はい、そうですけど…どなたですか?」





山田さんの外見は、ヒョロッとしていて眼鏡をかけており、傷後がまだ生々しい。





「えっと、貴方と同じ学校の1年、瀬川です。」




「で、俺はアンタと同じ2年の笹崎や、分かるか?」




そう言った後、山田さんの方は、あぁ思い出した、みたいな顔をして私達を交互に見た。






「それで、あなた方は私に何のようが?」




「あぁ、それはな、―…」





いきなり本題に切り出してもらえたので、こっちも助かる。





てゆうか、山田さんのどこが面倒くさいのか、私にはまだ分からない…





一見真面目そうなんだけどな?





秋先輩が説明してくれている間、私はそんな事を考えていた。