「「一先輩ずる〜い!!僕達もエスコートしたかった〜」」




ぶつくさ言いながら乗る双子君の言葉にやっとなっとくする。





さっきのは私をエスコートしてくれたんだ…




リムジン初めてって言ったし。





それにしても、乗るだけなのにエスコートなんているの?と思いながらも、さっきの出来事は余りにも照れくさく、私は一人頭をふる。





全員乗り込んだリムジンはゆっくりと走り始めて、景色がゆっくり流れていく。





その間双子君達と秋先輩が、またケンカして言い合ってただけで、他の皆は何も言わず、ただ黙っているだけだったから、何だか空気が苦しい。





私の目の前に座っている水崎の表情を見ようと思ったけど、横に向けていて、よく分からない。





この空気に爆発しそうな所で、秋先輩家の料亭に着く。





結局一言も喋らないまま私達はリムジンを下り、料亭内へと案内された。