少しだけ右の頬を赤くさせた、相良先輩が居た。 きっと、さっきの女の先輩に叩かれて赤くなったのだろう。 ………先輩、何やらかしたのかな。 「……大丈夫ですか?」 「っ!」 「ちょ、!」 相良先輩に声をかけると、先輩は切れ長の瞳を大きく見開く。 千紘は小声で「馬鹿!」と言い、 「し、失礼します!」 と、私の腕をずるずる引っ張りながら早足でその場を去った。 え、え?声かけちゃ駄目だった…? .