―もっと、刺激的な恋を。―

好きです



唇が動かない。
きゅっと閉まってしまった口の奥で、私の私がくっと叫んだ。



好きです


どうして言葉が出ないの、
一瞬、冷たい、冷たい冷たい風邪か私とのその、数センチメートルの間を吹き抜けて、何故か恐ろしくその距離が怖くもどかしく思えて、
私は最後のチャンスといわんばかりに、口を恐る恐る開いた。



｢好きでした｣




ふわりと、
私のマフラーが風を受けて
思った以上にその
小さな。小さすぎる過去形を紡ぎ上げるように笑った。





あなたが教えてくれたことは
一人ぼっちの寂しさ

もっと私のことを見てよ、私を感じてよ、


あなたが教えてくれたのは
優しさと弱さと強さと
ぁあ、数え切れないほどの

この好きって気持ち