「おい、直也!何ぼーっとしてんだ!早く行くぞ」
「あ、おぅ…わりぃ」


俺には前世の記憶がある━━…


「同じクラスだったらいいのになっ」
「そーだな」


俺が生まれる前の、俺であり、俺じゃない、俺の記憶…


「お!同じじゃん!やったな!直也」
「そーだな」


ただ、そんなのあったって、何の価値もない。


「おま、そっけねーのな…」
「そーだな…、あ…わりぃわりぃ!」


だだ、苦しい…


ただ、虚しい…


「ったく…早く教室行こうぜ」
「あぁ…」


何時までも、君を探している俺がいるから━━…




いっそのこと、地球なんて止まってしまえ。