ピーンポーン


とてもきれいとは言えない家。
何回も行ったことある健也の家。
どこか懐かしさを覚える。


「はい」



聞き覚えのある声。
きっと健也である。
いつも一緒にいたんだし、
それぐらいは分かる。




「あっ、鳴海です」

「鳴海?」

「うん。今話できる?」

「インターホンごしでもいい?」

「・・・・いいよ」









インターホン越しって・・・。
まぁ、いいや。
顔をみるとなんか言えなくなるような気がして、
俺的にもいいかもしれない。








「あのさ、ごめん」



「えっ?何が?」



「今までずっと・・・」



「・・・由井の事?」





さすが健也だ。
言わなくても気持ちをさとった。










「あぁ、」