慶は深く息を吐くと、こう続けた。 「俺的に、今回の話しは納得済みだ。ビジネスとしては良いチャンスだし」 「ビジネス!?」 「ああ。今回の婚約は、会社の取引契約に組み込まれてる」 取引?契約!? 「ふざけないで!!」 もう、みんな何なの!! 私の気持ちなんか無視で、勝手にこんな大事な話し決めてさ……。 悔しくて泣けてきた――。