「ばかだな、財布と携帯をなくして警察に届けてたんだ。だからその連絡の電話だろう」 「バカは慶でしょ?どうして帰ってこなかったの??心配したんだから!!」 「おまえが気まずいだろうと思って友達の家に泊めてもらったんだ。でも、財布と携帯なくして連絡を待つために帰ってきたんだ」 「もう、いつもいつも慶に振り回されてばっかり!!」 「……萌。泣くなよ」 …………えっ?私、泣いてる? 慶は優しく私の涙を人差し指で拭ってくれた。