携帯はつながらないし。 まさか、誘拐!!…は、されそうにも無いか。 でも、事故とか、ケンカとか何かあったんじゃないかな。 きっと、私のせいだ。慶のことおもいきり拒んだりしたから。 私は、いても立ってもいられず、玄関の扉をジッと見つめていた。 あ、そういえば私が夜中に返って来た時、慶もこんなふうに待っていたっけ。 誰かの帰りを待つのって、こんな気持ちになるんだね。 ――知らなかった