横ではチェシャが唖然と
だけどどこか悲しそうにしていて



ハッターの目にも

涙が浮かんでいた



きっと後の五人も
唖然としているんだろうな…




「母様…」


私の頬を
何か熱いものがつたう




「…あ…れ?
おかしいな…。
なん で、私…泣い、て……」


涙が止まらなくなる



「母…様……」


あの悲劇は確かにここでおきた

だけどそれまでの

幸せな日々も
優しい母様も父様も

確かにここにはあったんだ