少し低めの女の人の声が聞こえた


声は部屋の奥から



「……!」


その顔には見覚えがあった


…だけど



違う…そんなはずは…


そんなはずはない…




だって…

だって私は…



違うわ…


―なにが?

小さい頃の私が問う


だって私は…


―貴女は?


初めて不思議の国に…


―本当にそう?



違う…

あぁ、そうだ。


私は…


あの人は



「母……様…?」