―アリスの消えた空間に
ぽつんと一匹の青虫が残る


その空虚な青虫は


独り言のように
語り掛けるように


遠くを見つめて呟いた



「―どうか…
―どうかこの世界を、
奴らを。君が守ってくれ

…さっき私は君に
一つだけ嘘をついた

―私には
君の未来だけは見えない
だからこそ。信じているのだ
アリスを…勇敢なる救世主を…」