「…あれ、チェシャ、
包帯ほどけてるよ?」


私は包帯をなおしてあげようと
チェシャの左手に触れた


「―っさわるな!」

ビクッと体が震えた

チェシャは私の手を
乱暴に振り払ったのだ


「…あ……」


「……ごめ…ん。私…」



私は、行き場を無くした手を
そっと引き寄せた