恋の病

――――飯田

あたしと真由の言い合いの原因。

飯田は後ろの席の今野君と話しているみたいだった。否、違う。今野君の邪魔してるみたい。
ヘラヘラ笑って、何がそんなに面白いの!?

飯田は勿論、真由の視線に気付いていない。まだ真由が気持ち伝えてないから。

もう一度真由を見る。

――――!!

なんだろう、あの表情―――

今にも泣いてしまいそうな…顔。
――あ!視線を落とした真由はそのまま机に伏してしまった。泣いてる……?それは分からなかった。

好きな筈だよね?
なんで今にも泣きそうな顔すんの?
何で?恋ってドキドキしたり、毎日が楽しくて楽しくて、嬉しいものなんじゃないの?

あの表情の意味も、恋も分からなくなって、ヘラヘラ笑っている飯田をやり過ごしている今野君をあたしは何故だか見つめていた。

何でだろう。何なんだろう―――

「はい、教科書しまって~」

パンと手を叩く乾いた音にふと我にかえった。

テストが始まる。