*クリスマスのキセキ*







 聖也の頬には、汗がキラリと光ってる。



 踊り終えて肩で息しながら、近づいてきた聖也に言った。



「スッゴい気持ち良さそ〜!



こんな風に、カッコ良く踊れたら楽しいだろうね♪」



「ありがと。



ガキの……ころから踊ってっから」



 まだ、荒い息で言った。



「ガキって、どのくらい前?」



 あたしは気になって、聞いてみた。



「幼稚園。



親が勝手に習わせた。



そっから、いつのまにか本気になったんだ。



ダンスして生きていきたくて。



大会とかコンテストとかで、入賞したこともあったけど、まだまだ……



まだまだ…だった。



続けたかった」



 うつむいて、聖也は言った。



「何かあったの?



怪我とか?」



 あたしは必死に答えを探す。



「怪我かぁ…



でもないかもなぁ…」



 戸惑いながら、聖也は言った。



曖昧だな…。