君と煙草と僕の夢

少しの沈黙ののち、先生が言った。



「来い」



煙草を揉み消し、軽く手招きをする。



「いいの?」

「来いって言ってんだろ」

「……」



私は黙って、先生のそばに寄った。そして先生の隣に座り、上半身を先生の太ももに預ける。



「…甘ったれだな、里歌」

「ごめんなさい…」

「眠れるか?」



私の背中に手を添えながら、先生は言った。


とても心地よかった。



「うん…眠れる」

「じゃあ寝ろ。疲れてるんだろ」

「……うん」

「…いい子だ」



そう言いながら、先生は私の頭をなでてくれた。すると、ゆっくりと訪れる睡魔。



「先生…」

「なんだ」

「――…」



知らぬ間に、私は眠りの世界へと落ちていった。