ブラッツ





……

この沈黙をどうすれば?



車の中には少年と高校生ぐらいの少女。


援助交際とかに間違われたらどーしよ…

少年はハラハラ。



車の中は苦しーい沈黙。

話題なんてあるわけがない。


初対面だぜ?!

どーすりゃいんだよ?!この沈黙ッ!!



う~…、と少し悩む。


すると隣りの少女が口を開けた。


「あんた、親父に捨てられたみたいだな」

「は?」


反射的に声が出た。


お…親父が?俺を?…捨てた?


意味が分からない。



「なんだよ…それ…」

ハンドルを握る手に力を入れる。


「やっぱ知らなかったのね」

はぁ、と少女はため息を一つ。