「俺が要に説教してこようか?俺も要が悪いと思う。」

「あ、蓮、ティッシュとって。」

「ん。」





蓮から渡されたティッシュで奈留の涙を拭いた。




「いい…。あのバカが自分で気付かなきゃダメだもん…。」

「そうか。飲み物いるか?」

「もらう…。」





蓮はコップを持ってきて、お茶を入れた。





「蓮くんってさぁ、いい彼氏だね。」

「な、なにいきなり…。」

「てか、桃華とすでに分かり合えてるかんじ?何て言えばいいかなぁ…とにかく羨ましい。」





羨ましい?





「奈留は要と分かり合えないのか?」

「うん…。」





あんなラブラブだったじゃん…。




今回のはただのキッカケなのかな?





「普段からムカついてたの?」

「たまに。要の考えてることわかんない。あたしの能力は考えを読む能力じゃないもん…。」

「あたしと蓮だって、そんな能力ないよ?」

「そうだけど…。」





これは…お互いに問題あるんじゃない?




蓮を見ると、お前に任せるって顔。






「ねぇ、奈留。蓮はね、口数少ないけど、思ったことは単語でも言ってくれるよ。」

「…。」

「だから、あたしも言わなきゃって思うの。片方が解っててもダメなんだよ。奈留は?言えてた?」

「あたしは…言ってたよ…。多分。でもいっつもあたしからなの!?」