♀桃華



「なに…これ…高城蓮…。」

「…記憶を操る能力か…。人から記憶を読み取れるってことは。」






見ちゃった…。





最近はこんなことなかったのに。






でも、高城蓮があんなに壮絶な生き方をしてるんなんて…。





勝手に涙が出る。





「なに泣いてんだ…。同情か?まぁいい。話しははやい。俺に近づくな!!」






あたしにはその時の感情の記憶も流れてくるんだよ?




高城蓮の本心なんかわかる。






「じゃあな。」

「やだ!!」

「…はぁ?」

「だから、近づかないとかやだ!!」

「何言ってんの?記憶見たんだろ?」






確かに、高城蓮の能力は怖い。




危ない能力だと思う。





だけど…!!






「今まで同情されたこともないくせに!!ってかね、あたしはアンタに言われて本当に避けるような簡単な女じゃないの!!」

「はぁ?」

「あたしなら、いくら傷つけても構わない。辛いなら記憶くらい消してあげるし!!…他の誰より…少しは解ってあげられるよ?」