「あ…」

 私の手に触れたのは……

 先生の手。

 びっくりして シーツで隠し、背けていた顔を 先生に向ける。

 すると、先生は 優しい笑顔で

「春姫ちゃんの髪、サラサラだね。」


 ―― ドクン ――


 一気に高鳴りだす 私の心臓。

 顔はきっと 真っ赤。


「あっああ ありがとうございます…」


 ドキドキしすぎて、どもり 震える 私の声。


 そんな私をみて先生は ほそく笑い、

 じっと 私の目を見つめる。


 ずっと…

 ずっと…

 
 ただ じっと 見つめる。