君の手。僕の手。



PiPiPi…


「んッ…」


ハッと目を覚ますと朝の8時を過ぎていた


「ち…遅刻!」


急いで長いスカートをまくりあげて家を出る









「ハァッ…ハァッ…」









間に合うようにと急ぐ私を無視して学校のチャイム音は遠くから響いていた。



「あー!もう最低」



居残り掃除決定だね。



私は諦めてゆっくり歩き出した。



学校に着いて靴箱をあける。



いつもなら私の上履きがある…はずなんだけど?



「あれ…」



昨日のことを思い出して首を傾げた。



「いじめ?」



と思ったけど気にせず教室に向かった。


ガラッ


「おはよーございますっ」


「おーい!えー…矢島!遅刻か!」



「はーい」



ゆっくり席についてぼーっと外を眺めた。


桜の木はいつの間にか花びらを散らし終わり青々とした葉に変わっていた―…