昔を思い出してたら玲大が私の顔を覗き込んできた。
顔が近くて恥ずかしい!
「なっ、何よ?」
『何、照れてんのか?』
「はぁっ!?」
『キスでもされるかと思ったとか?』
「ばっ、ばっかじゃないの!?!?」
『冗談じゃん(笑)。お前って昔から変わんねーな。』
アンタも変わんないよ
ちょっと期待させるとこ。
『学校でお前が隣にいないのってなんかおかしくってな?落ちつかねぇっつーか?』
私も…
『だから今、いっぱい見といてやろうかなってさ。佑希淋しがり屋だからなぁ?』
いつもなら言い返すよ?
「玲大は?」
『んあ?』
「寂し…かっ…た?」
返事は…
ない…。
だよね…答えてくれるなんて思ってないけど
ちょっと残念。
と思ったら…
『…ん…まぁ…ちょっとは?』
って聞こえてきた。
小さい小さい声で
強い風にかきけされながら
もごもごと玲大の声がした。
横目で玲大を見ると真っ赤な顔をして私からそっぽを向いてしまったんだ。
ヤバい…。
晴香が言ってた『恋する』ってこの事なんだ…。
でもこんな感情ずっと前から知ってる。
ずっとずっとずーっと前から、私……。
れーたが好きだったんだ。


