日曜日になった

2時に近くの公園待ち合わせ
だった

余裕をもって10分前には着いておくようにした


2時ちょうどに新君が来た


「ごめんよぉ、いきなり呼び出して」

「いやいや、なんのようなの?」

「あのさ、急になんだけど…俺転校するんだよね。」

「嘘…でしょ」

「本当なんだ。県も違くなる。杉村さんにだけは伝えたくて…」

「嘘…嘘……」

自然と涙が。

「泣かないでよ、結衣。また会えるよ」

「行かないでよ…」

「ごめん。どうしても行かなくちゃ」

「嘘だぁ……。こんな事あるの…」


「しょうがないんだよ。」

「…うぅ。」


そっと抱き寄せてくれた

初めて近くで感じた新君の温もり


またいつか会えるよって
囁いてくれた


「大好き」

いつの間にか言葉にしてた


「俺も大好きだよ」

手放したくない…
ずっとそばにいたいよ

「今日はずっと一緒にいような?明日、出発だから。」

「…ぅん」

新だってそう言ってくれてる
あたしも我慢しなきゃ…


「結衣と初めて会った時、キーホルダー渡してくれたよな。あのキーホルダー、小さい時母親亡くして、たった一人で俺を育ててくれた親父がくれたんだ。もしかしたら、母さんが俺と結衣を出会わせるために仕組んだのかもなぁ…」

「…」

涙が止まらない

「結衣泣くなよ?あいにくるからさ」

「ぅん」

「よしよし」

そっと撫でてくれた


「大好きだよ」

「分かってるてば(笑)俺も」

抱き合うだけで充分だった
それ以上は望まない


一緒にいるだけで幸せだった