「莉緒?」


ドアを開けたとき、


開けなきゃよかった。


そう後悔した。


「なに、してたの?」


怒りで震える手を自分のの手で抑える。


聞かなくてもわかるのがますます沙蘭を苛々させた。


女のはだけたドレス。


乱れた髪。


莉緒は女に跨って...


「...沙蘭。」


沙蘭を呼ぶ声が....


あんなにも愛しかった声が


今では耳障りでしかない。