――――・・・


「綺麗だよ。沙蘭。」


純白のドレスに身を包み


複雑な気持ちがまだ残る沙蘭にそんなありきたりな言葉をくれる。


「...ありがとう。」



「行こうか。式が始まる。」



ここまで来たら引きかえせない。


ここまで来たら誰も助けてはくれない。




「ええ。」



ゆっくりと立ち上がり、莉緒を見上げ微笑んだ。