「詩音!!」

愛瑠が机を叩いてきた。

「どっどうしたの!?」

「どうしたのって、時馳君の隣なんて羨ましすぎ!!」

「えっ。そうかな…。」


あまり深く考えてない私に


「だったら、私と席かわって!お願い!」

と、涙奈が【るいな】言ってきた…。

涙奈…。イケメンに目がないもんね。

「涙奈だけズルイよぉ。私もかわりたぁい。」

まさかの愛瑠も参戦…。


次々に「私も」と声があがってしまった。


いやいや…。


勝手に席かえちゃ駄目でしょ…

なんて答えようか困っていた時

「俺の隣はこいつだけだ。
かわるな詩音。」


いつの間にか、時馳君が後ろにいた。

「えっ…?時馳君…?」


「嫌か…?俺の隣。」


そんな目で見られたら…。


「そんなことないよ。」

私がこたえると、彼は安心したよいに

「悪いな。」

と短くこたえて、席についた