「これで俺が寧々の王子様だろ?」

空はそう言って笑った



「え?」


空?




「もういい加減やめようぜ。」



「なにを?」



「幼なじみ。」



「は?」


空が一歩前に出る



見上げるとすぐ近くにある空の顔。




「じゃないと好きな人にキスも出来ない。」




それって・・・それって・・・


夢・・・


じゃない?




空の手のひらが
あたしの顔を包んだ




「あ、あたし!」



「ん?」





「空が好き。」




抱えていた想いが溢れ出す



空が微笑んで・・・



冷たい唇が

そっと触れた。




数秒のキスをして

至近距離の顔と顔



「このネックレスつけるの?」


空があたしの手からネックレスをとった



「つけるけど。なんで?」


「雪だるまとか・・・なくね?」


そう言って笑う



いいんだよ。



空からの・・・

王子様からのプレゼントだから



「いいの。」


あたしは空の手からネックレスを奪った