家に着こうというとき
話し声が聞こえてきた



”ん?・・・誰かいる?”



少しずつ近づくと
人影がはっきりと見えてくる




え・・・




まさか・・・


「・・・リカ?」

会話が途切れて
人影がこちらを向いた



「あ、寧々!」


「寧々、おかえり。」



空とリカ。


やっぱり

・・・デートだったんだね




なんだろう。

この胸の苦しさは。



いつの間にか

嫌なくらい感じる痛み。




「どうしても借りたい本があってね、
空クンの家まで押しかけちゃった。」


そう言って笑うリカ



「そーなんだ。
寒いから家入れば?」




ホント?



あたしホントにそう思ってる?



「今、駅まで送るところだよ。」

空があたしをみて言った



「そうなんだ」



あたしより

空の近い位置にいるリカ



その位置が・・・

妙に気になった




あたしより


空に近くにいるの?





ねぇ空?




リカの方が近くにいるの?




リカが・・・



好きなの?