それからというもの。

遊んで遊んで話しての繰り返しで。


そんな楽しい時間は、すぐに過ぎ去った。




「そろそろ帰るぞ」

「えっ!?もうそんな時間?」

「今5時前」

「そっか…じゃあ帰ろっ」


少し寂しい気持ちだったけど、時間だからしょうがない。

あたしは作り笑顔を作って、渋々出口へと向かった。



あたしの後ろを歩いていた和真が、突然ジェットコースターの時みたいに、手を繋いできた。



「こうやって手ぇ繋げば、寂しさが半分になる」



恥ずかしそうに呟いた和真は、握った手に力を込めた。



キュ~ンっと縮まる心臓。

それと同時に、また涙が出てきそうだった。


でも、和真に泣いてる姿を見せたくなくて。

あたしは何も言わずに俯いた。