「なに~?」


周りの音に負けないくらい、大声を出して和真に問う。



「この方がいいだろ?」


そう言うと、ギュッと力強くあたしの手を握った。


ドクンッと心臓が跳ねる。

あたしは和真から、目を逸らすことさえも出来なかった。



何で…?

どうして、こんなに胸が苦しいの?

どうして、この笑顔をずっと見ていたいって思うの?


何故か、涙が薄ら出てきた。



あれっ。

あたし、何泣いてるんだろっ。


いかんいかん。

今日は、楽しみに来たんだった。




自分に言い聞かせて、再び前を見てみると…。



「おかえりなさ~い♪」


楽しい時間が、終わってた。