いじわるなサンタさん






「わーっ!」


平日にも限らず、ざわざわと騒ぐ遊園地。

人がいっぱいいて驚いた。


それ以上に、あたしのテンションがヤバかった。



「ジェットコースター乗ろうよっ」

「あ?」

「遊園地って言ったら、ジェットコースターでしょ?」

「あ~。しょーがねぇなぁ」

「しょうがなくないっ!ほらっ、行くよっ!」



今度はあたしが、和真の背中を押した。

ぐいぐい進むと、並んでいないジェットコースターの入口に着いた。



「よしっ!空いてるっ」


あたしのテンションは上がる一方で、乗るまでワクワクして待っていた。



「テンション上がりすぎ」

「だって、楽しいんだもんっ♪」



これでもかって程笑ってみせると、和真もあたしにつられて笑顔になった。

この笑顔に、どうしてこんなに胸がキューンってするんだろう?