尚が違う友達のところに行った後、
今度は美菜(ミナ)がやってきた。
「ねぇ、尚くんと何話してたの?」
クリクリの目で、白い肌が特徴な美菜。
そんな美菜は、尚に片思い中なんだ。
こんなに可愛いのに、何であいつなんだ…。
という本音は口には出さず、美菜の質問に答えた。
「和真が、あたしに用があるって」
「へぇ。何の?」
「知んない」
「それってさ……」
「ん?」
何かを考えるようにして、眉間に皺を寄せる美菜。
「…何なのさ」
「いや、何でもないやっ」
「意味分かんないー」
さっきの動作の意味が分からないまま、美菜を見つめた。
じーっと見つめれば見つめるほど、可愛いな~。
あたしなんか、告られたことすらないのに。
美菜は可愛くて、女の子らしいからかな。
今まで何人の男に告られてきたか…。
数えられないくらいだ。
でも、いつもフってるんだ。
心から好きな人は、尚なんだって言って。