「キスされると思った?」


かああぁぁぁぁ!!!!


和真の一言で、全身が熱くなった。

あたしってば、何考えてるんだろうっ。


キス…されるなんて、思ったりして…!

あたし、バカみたいっ。



「そ、そんなこと思ってないしっ」


どうしても、和真に反抗出来なくて、あたしは和真の腕から逃げ出した。



「もう知らないっ!お試し期間なんで、うんざりっ」

「…は?」

「だから、お試し期間は終わり!」

「何で?」

「何でって……」

「…お前さっき、本当に『キスされる』って思ったんじゃねぇの?」



和真の鋭い台詞で、何も言い返せなくなった。

あたしの心境を悟ってか、和真は『はあー』と大きなため息を吐いた。