「俺さ……お前のこと、好きだから」


一瞬自分でも、何を言われてるのか分からなかった。

和真の口からこんな言葉が出てくるなんて、思ってもみなかった。


あたしは言葉に詰まった。

こういう時、なんて言えばいいんだろう…。



「だから、俺と付き合え」


………は?


今の言葉に、あたしは思考回路をも失った。

今、なんて?

付き…合え!?

なにその命令形!



「何様っ!?」


心で言ったことが、言葉になって出てきた。

しまったと思って、顔を上げてみると、口角を上げてみせる和真。


な、何よその顔は…!



「俺様」


あぁ…何様なんて、聞いたあたしがバカだった。