それから1ヶ月が過ぎ──

「えっ!? 戒(カイ)が?」

 翼は、仲間から聞いた話にモニタールームに駆け出した。

「真仁(まひと)!」

 勢いよく扉を開くと、戒と真仁が視界に入り一瞬、喉を詰まらせる。

「翼クン、どしたの?」

 飛び込んできた翼にやや驚き気味に問いかけた。

「戒、仕事辞めるってホント?」

 ゆっくりと近づきながら、2人を交互に見つめた。

「ああ」

「残念だよねぇ」

「……っ」

 翼はその後の言葉が見つからず、しばらくふさぎ込んだ。